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所長だより


2021年 春号 


4月を迎え、気候も大分よくなってきました。生きとし生けるもののすべてが活動を始める時期を迎えています。コロナの方もワクチンが開発され、我が国の国民も徐々に接種できるようになり、何れは収束の方向へと向かって行くものと確信しています。


今回の所長だよりは、会社の「環境整備」について取り上げさせていただきます。この「環境整備」とは何を指すのか、すなわち規律、清潔、整頓、安全、衛生の5つの活動を行うことであります。このうち、安全と衛生は、他の3つの活動とともに自然にできてしまうので、単独の活動としては考えなくてもよいものといえます。


いずれにしろ、これらのことを徹底させれば、社員の人間教育にもつながるし、モラルも上がり、愛社精神も生まれ、これらがひいては会社の収益力を高めることになります。


次に、規律、清潔、整頓の3つの活動をそれぞれ定義づけると、下記のようになります。


(1)    規律


規律というのは、行動ではなくて「心構え」である。その心構えとは、


           決められたことを守る


           指示や命令は必ず実行する


ということなのであります。


「決められたことを守る」とは、「ルールを守る」ということであります。


(2)    清潔


清潔とはきれいにすることではないし、清掃することでもありません。それは


           いらないものを捨てる


           いるものを捨てない


ということであります。


これらを人体にたとえると、いらないものを捨てずにおくということは“便秘”であります。これは不健康な状態であります。逆に、いるものを捨てたら、これは“下痢”であります。これも体にとっての栄養分を外に出しますので、体にとってはいけないことであります。人間の住むところ、仕事をするところ、勉強するところは、常にきれいにしておかなければなりません。


(3)    整頓


整頓とは片付けることではありません。片づけたら、仕事になりません。それは、


           物の置き場所と置き方を決める


           管理責任者を決めて表示する


ということであります。


物の置き場所を決めるということは、快適な生活を行う上で大切なことであることは、いうまでもありません。次に、置き方でありますが、それは、直線、直角、水平、垂直、等間隔とすることであります。


 この環境整備こそ会社のすべての活動の原点であります。社運の隆盛は自ら努力で勝ち取るものであります。そのためには、まずは環境整備から始めましょう。


一つ、例を上げてみましょう。


現在、世界一の自動車メーカーであるトヨタ自動車の歴史は山あり谷ありで、必ずしも順風満帆に推移してきたわけではありません。1950年代には、大幅な赤字を計上し、資金繰りもうまくいかず、日銀の特別融資を受けて乗り切ってきたことも事実でありました。そのトヨタが経営の基本として行ってきたのは「3S運動」すなわち整理、整頓、清掃の3項目を掲げ、これらを徹底的に実施してきたことから、現在の世界一のトヨタが存在しているわけであります。


トヨタが開発した有名な生産管理のシステムである「ジャストインタイム」は前述の「3S運動」から生まれたものであります。このジャストインタイムとは、生産現場の各工程において「必要なものを、必要な時に、必要な量だけ」供給することで効率的な生産活動を目指すシステムのことであります。日常の地味で、目立たない、誰でも取り組めるようなことを継続的に実施していった結果が大きな成果を生むということであります。


これらのことを信じて、この環境整備にまず取り組んでみましょう。