MIRAI総合会計税理士法人はTKC全国会会員です
TKC全国会
TKC全国会は、租税正義の実現をめざし関与先企業の永続的繁栄に奉仕するわが国最大級の職業会計人集団です。

九州北部税理士会所属

お気軽にお問合せください。
MIRAI総合会計税理士法人       飯塚事務所          (旧 柴田務税理士事務所)

TEL:0948-24-7711
shibata-tsutomu@tkcnf.or.jp

所長だより


2020年 創刊号


 関与先の皆様方には日頃より格別のご高配を賜り誠に有難うございます。


さて、現在大部分の皆様方が、コロナ禍の影響を受けまして不安の毎日をお過ごしのことと思います。一日も早いうちに、特効薬なり強力で有効なワクチンが開発され、使用されることによりこのコロナに打ち勝つ日が到来することを切望しています。


当方の方はといいますと、私を含め、事務所のスタッフも毎日マスクや手洗いとうがいを欠かすことなく、過ごしています。小生自身も今の時期こそ皆様方のお役に立てるよう、お伺いをし、いろいろなアドバイスなりお手伝いをしなければならないのではないか、と思っています。しかしながら、感染拡大も懸念される時でもありますので、事務所において内部執務に費やす時間が多くなる一方において、時間が許せば、税務や会計あるいは経営関係の書物を読みかえすような日々を過ごしています。


そこで、間接的になりますが、今後皆様方とのさらに一層のコミュニケーションを図るため、新たに10月より年に4回(1月、4月、7月、10月)の「所長だより」を発刊させていただくことにしました。


内容としては、会社経営を中心としたものにさせていただくことにしています。小生自身、事業を始めまして40数年になります。この間、特に影響を受けました方々が4名ほどいらっしゃいます。そのうちの3名が経営コンサルタントであります。1人目は、生前数千社の会社の再建に取り組んでこられた経営コンサルタントの故一倉定氏であります。次に、我が国の経営コンサルタント会社として、最初に証券取引所に上場された故船井幸雄氏であります。3番目が弱冠25歳の若さで経営コンサルタントの道に入られ、現在においても健在の日本経営合理化協会の牟田学氏であります。


そして、最後の1人が、人生の方向付けのヒントを教えていただく故中村天風先生であります。この天風師の経歴は脚注に示しています。


今回は、この天風師の天風哲学について特に感銘を受けている考え方の一部についてお話をしたいと思います。


人間誰しもが、幸福な人生を実現するためには生命の力を充実させなければなりません。それには次の6つの力が豊富でなければなりません。

 

すなわち、6つの力とは、体力、胆力(何が起こっても動ずることのない心の安定と落ち着いた

度胸)、判断力、断行力(「良い」と判断したことをやり遂げる実行力)、精力(疲れを知らな

い精神的精力と健全な肉体的精力)、能力(物事を成し遂げることのできる力や働き)でありま

す。人生の3大不幸といわれている病、煩悶、貧乏などに苦しんでいる人達の多くが、この6つ

の力のいずれかが不足しているからといわれています。この6つの力を豊富にする方法を説く教

えが天風哲学にいう心身統一法であります。


それでは、この心身統一法の基本についてお話をしましょう。


人間の生命要素は精神生命(心)と肉体生命(身体)であります。人間が生きる時、精神と肉体がそれぞれに守らなければならない決まりがあります。それらの決まりとは、次に掲げる4つであります。すなわち①いかなる場合にも、心の持ち方を積極的にする、②心は精神を統一し、観念を集中させる、③肉体を自然の法則に順応させる、④訓練を通じて肉体を積極化する、ということであります。 


これら4つの決まりを守ることにより宇宙に存在している生命を活かす活力が己の中に充実し、命の中に生きる力を取り込むことができます。これらの決まりを遵守する、ということが心身統一法の基本であります。ぜひ実践していただきたいと思います。


さらに、会社経営を担われている社長の皆様方には上記の6つの力を豊富にされる上に、「先見力」を身に着けていただければ、鬼に金棒であります。 この先見力は、現在のような先行きの見えない厳しい経営環境下においては、特に必要な資質の一つでもあります。今後ともこれまでお話をした7つの力を強化してこのコロナに絶対負けないように、前向きな姿勢で頑張っていきましよう。


〔脚注〕


中村天風師について


明治9年、東京王子村(現北区)生まれ。明治35年ごろ、参謀本部諜報部員として旧満州に派遣され、日露戦時下目覚ましい活躍をする。帰国後、奔馬性肺結核にかかり、救いの道を求め欧米を巡るも回復せず、日本へ向かう途上、ヨガの聖者カリアッパ師に奇遇、ヒマラヤのカンチェンジュンガに導かれ修行。日本人初のヨガ直伝者となる。


帰国後、日本の実業界において大成功を収めたが、突如感ずるところあって、その社会的地位、財産を放棄し、辻説法に転じる。その波乱の半生から得た人生成功の哲学は、触れるものをたちまち魅了。


東郷平八郎元帥、原敬氏、ロックフェラー3世、松下幸之助氏、浅野総一郎氏、双葉山定次(元横綱)、廣岡達朗氏、稲盛和夫氏・・・・・、戦前戦後を通し、各界の頂点を極めた多くの人々が「生涯の師」として心服した。