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所長だより

  

2021年 夏号



今年も早いもので折り返しの7月となり、厳しい夏の暑さがやってきましたね。コロナ禍の今、ワクチンの接種件数・接種率は、共に増加・上昇傾向にありますが、収束するには、まだまだ時間がかかりそうであります。


皆様方にはくれぐれも健康には留意され、社業に専念して下さい。


ところで、今回のテーマは、会社であれば必ず発生する「クレーム処理について」のお話をさせていただきます。


事業経営の中で、クレーム処理ほど重要でありながら、これほどその重要性を認識されていないものはほかにありません。一旦、クレーム処理を誤ると、社長がその座を去らなければならない事態さえ、現実に起こっているのであります。社長の誠実さと会社の責任を、ハッキリと証明できるものも他にはありません。正しいクレーム処理は、お客様の信頼を大きく高め、さらに、これによって長期的にお客様との信頼関係を維持することが出来るようになるのであります。


クレームは、お客様の「怒り」の声であります。わが社の常識は、お客様には通用しません。お客様の立場になり、すべての業務に最優先し、誠意を尽くして素早く処理することが重要であると同時に、信用増大のチャンスでもあります。処理にあたっては、費用、時間は無視しなければなりません。


(1)もしクレームが発生した時は、


とにかく、「あやまる」。絶対に言い訳をしてはならない。言い訳はお客様を怒らせ、事態を悪化させ、会社の信用を大きく落とすだけである。


クレームを受けた者は、ただちに在社の一番上役に代わる。報告を受けた上役は、ただちに社長に報告をし、自らはクレーム先に直行してお詫びする。


②社長はお客様の立場に立ち、直ちに復旧方法を考え、即刻行動する。


③お客様の損害を最優先し、全社をあげて最小限に食い止める。


④発生時の処理責任者は、在社役職最上位者とする。


(2)クレームが発生した時は、社長、会長、専務ないしは常務が、ただちにお詫びに伺う。


(3)クレーム発生の責任は追及しない。不報告の責任を追及する。


どんな小さなクレームでも、社長に即刻、直接、報告する。


(4)事後、早急に防止策を協議し、報告書を社長に提出する。


(5)クレームが発生したお客様への訪問回数を、3カ月間3倍に増やす。


上記のように、クレームというのは、「お客様が満足していない状態」ともいえます。もしも、クレームをお客様が満足するような状態で解決できなかった場合には、お客様の信頼を失い、場合によっては取引停止となるかもしれません。逆に、お客様が満足のいく解決をした場合は、お客様のわが社に対する信頼感は格段に高まり、お客様とともに発展することができるのであります。


クレームに対する正しい態度は謝罪と迅速な解決であります。クレームに対する社長の正しい姿勢に基づき、正しい処置をすることこそ、わが社の信用を高めることになります。この場合、特に大事で、真っ先に考えなければならないことは、「クレームが発生した時に、責任者を叱ってはならない」ということであります。クレームを叱ったら、社員は社長に対してクレームを報告せずに、自分たちでもみ消そうとするようになります。


誰しもわざわざクレームがつくように仕事をしているわけではありません。みんな一生懸命に取り組んでいます。叱ることは厳禁であります。「お客様からのクレームは直ちに報告せよ。クレーム自体の責任は追及しないが、クレームを報告しなかったことに対しては責任を取らせるし、指示されたクレーム対策を直ちに取らない場合の責任は追及する」という指導がその肝といえます。


社長の皆様方におかれましては、これらのことを念頭において対応してまいりましょう。