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飯塚事務所 所長だより

  


2023年 秋号


 今年も10月に入り、夏の暑さがようやく和らぐとともに、朝夕の気温も20度前後を示すようになり、日に日に凌ぎやすい季節がやってきました。関与先の皆様方におかれましては、お元気にお過ごしのことと存じます。

ところで、今回取り上げましたテーマは会社組織の中で仕事を行っていく上で、重要とされる「報告・連絡・相談の仕方とポイントについて」であります。今後第13号~15号の3回に分けてお話しをさせていただきます。

まず第一回目は、「報告の仕方とポイントについて」取り上げさせていただきます。この「報告」とは何かといいますと、それは、指示を受けた人が、その進行状況や結果を、指示を出した人に伝えることであります。通常、指示は自分より上位の人から出されます。それ故、部下から上司へ、担当者から顧客へというように、報告は上位者に対して行うものになります。報告がないことには、上位者は仕事の進行状況が把握できず、タイムリーで適切な判断を下すことが難しくなります。

それでは、「報告の仕方について」でありますが、これには三つのポイントがあります。まず、一つ目のポイントは、「先に結論・結果を述べ、要因や経緯は必要に応じて後から述べる。」ということであります。「報告」は上位者に対して行うものであることから、報告を受けた上位者は、それらの情報から判断や決定を下すことになります。したがって、上位者は判断や決定ができる材料があればよいので、まず、結論や結果から知りたいのです。それだけで不足する場合には、補足的に必要な情報を報告者から得ることになります。

このように、報告を行うときは、まず、結論から先に述べ、次に要因や経緯などを述べることになります。文書で報告を行うときも同じであります。そのようにすることで、報告する側も、報告される側も相互に、無駄のない効率的な報告の仕方となります。

次に、二つ目のポイントは「報告のタイミングを知る。悪い報告ほど早く。」ということであります。

仮に、仕事で何か問題が生じたときは、最終的に責任を取るのは上司です。部下の仕事のサポートやフォロー、フィードバックをしてくれるのも上司です。したがって、上司が絶えず仕事の進行を把握できる状態を作っておく必要性が生じてまいります。そのためには、タイミングよく報告を行わなければなりません。報告のタイミングは「指示された仕事が終わったとき、中長期の時間を要する仕事の場合はその途中、仕事の進め方に変更が必要なとき、新しい情報を入手したとき、ミスをしたとき」などであります。

これらのタイミングで、上司から求められなくても自分から報告を行うようにします。そして、これらのタイミングの中で、特に気をつけなければならないのが「ミスをしたとき」であります。

部下が何らかのミスをしたときに、自分のミスや悪い報告は、心情的にはオープンにしたくないものです。ミスの発生後、重大な問題にはならないと自分で判断して、報告をせずに仕事を続けていた場合、その間に、だんだん事態は悪化していき、自分の手に負えなくなって初めて上司に報告をしたとします。その時点から、上司や先輩が手を打つことになりますが、結局、手遅れで、どうにもならなくなってしまうこともあります。ミスが発生した時点で報告を行っていれば、問題が小さいうちに手を打つことができるし、カバーできることも多いのであります。

そして、最後の三つ目のポイントは「事実と意見は区別する。」ということであります。報告を受ける側が、判断できないのはどんなときでしょうか。それは報告を受ける場面で、具体的な数量の明示が知りたいときに、多いあるいは少ないなどの報告者の主観的な判断を聞かされるような場合であります。事実と報告者の意見が混じっていて判断に困ります。報告ではまず、事実や数値などをそのまま伝えます。そうすることで、報告を受ける側は事実から判断できることになります。

以上、「報告の仕方とポイントについて」肝の部分を述べてきましたが、いかがでしたでしょうか。次回は「連絡」についてお話をさせていただきます。

今回はここで筆をおかせていただきます。